シンガポールへの企業進出はサービスオフィスが効果的?

シンガポールの住宅価格が高いのは良く知られていますが、同じようにオフィスや店舗の賃料も高額で、各国都市間でも上位にランクインされています。

特にアジアでは香港の次に高額で、今や東京よりも維持費が高くなってしましいました。シンガポールは、非常に有利な税制と優れた法制度によって、多くの多国籍企業を誘致することに成功し、今後もそのような政策を維持していくと予想されますが、オフィス賃料の高騰で進出に足踏みする企業も出始めていることは事実です(人件費の高騰も理由のひとつではありますが)。

そんな中、最近注目を集めているのが「サービスオフィス」と呼ばれるオフィス形態です。ビルのフロア等をいくつものブースで小分けにし、机と椅子を置いた簡易なオフィスです。

最近はサービスも充実しており、WIFIサービスや固定電話、印刷、FAX、会議実までセットで提供しているサービスオフィスも出てきました。このサービスのメリットとしは、本格的にシンガポールへ進出するか否かの判断が可能だということです。

こちらでは一度オフィスの賃貸借契約を締結してしますと、そう簡単には契約を解約することはできません。仮に事業が軌道に乗らず、撤退したくとも、契約期間満了まで高額の賃料を払い続けることになります。

しかし、サービスオフィスであれば、このリスクから逃れることができます。サービスオフィスであれば、短期間の契約も可能、日系のサービスオフィスであれば、1カ月前通知でいつでも解約できるところもあります。

デメリットとしては、普通のオフィスと比較すると、賃料が高額になってしまうところです(広さの割には高額です)。しかし、そのデメリットにしても、付属しているサービスを加味すれば、納得のいく価格です。

先日もサービスオフィスの担当者から日系企業の進出状況を伺う機会がありましたが、近頃は闇雲にシンガポールへ進出する企業がめっきり減ったようです。昨年まではとにかく「東南アジアへ企業進出だ」、「東南アジアならシンガポールだ」という風潮が強くありましたが、そのような先発組が次々に撤退しているのを見て、考え方にも少し変化が出始めているようです。

しかしながら、シンガポールが東南アジアで最も発展したグローバル都市であることは間違いなく、東南アジアへの進出には、やはりシンガポールを抜きに戦略をたてるのもまた現実的ではありません。

今後も間違いなく、多くの日系企業がシンガポールへ進出してきます。そういう時、このサービスオフィスの利用というのは非常に有効な戦略になると思います。なので、今後も数回「サービスオフィス特集」でブログをアップしたいと思います。

こんな感じです。↓